身体の仕組みを、筋肉、内臓と経絡の3つのポイントから構築し、トリム理論と名付ける。
筋肉と内臓は関係がある、例えば腎臓は大腰筋と関係がある。東洋医学の六臓六腑に対応する筋肉はそれぞれあり、内臓の弱りはその内臓に関係のある筋肉の機能を低下させる。また、鍼灸医学でよく使われる経絡は12あり、12の内臓と対応している。そして、12経絡に対応する筋肉もあり、筋肉、内臓と経絡はトライアングルのように、互いに関係し合っている。
身体の仕組みは西洋医学では、血液、神経、ホルモン、 骨等臨床検査、レントゲン、内視鏡等見える、計れる基準で成り立ち、正常範囲からの逸脱を病とみなす。あくまでも、検査の数値が正常範囲内にあれば、健康である。コリ痛みがあろうが、日常生活に支障をきたす不快感があろうが、数値が正常であれば病気ではない。この数値に反映しにくい要素の一つが、骨格筋の緊張である。この計りずらい骨格筋の緊張はこころと身体に多大な影響を与える。
だから、一般の人たちは、医学的な数値を計れなくても、骨格筋のコリ痛みで身体の異常を判断し得る、つまり、身体の異常を表す信号が、コリ痛みであり、検査数値に表れる異常よりも早いかもしれない。
そこで、自分自身がコリ痛みの発生メカニズムを理解し、コリ痛みを解消すれば、自分で自分の健康を守る基本が出来上がる。
ここで、筋肉と内臓、経絡とに関係があることから、内臓と経絡を流れるエネルギー(気)の正常化によって、筋肉を元気にし、コリ痛みの解消を図れば、健康な身体を作ることが可能となる。
このように、西洋医学ではあまり重要視されない骨格筋(筋肉)を中心に、自分の健康を自分で守るメカニズムが、確立できる。
特に、不定愁訴と云って、日常の生活に芳しくない、病気まで行かない、些細な不都合、不愉快は、この筋肉のコリ痛みであり、このコリ痛みが、こころを不安にしたり、いらいらさせたり、こころを落ち込ませたりする元凶となる。
つまり、コリ痛みは、病の入り口である、きちんと入り口で対処すれば、大きな病気にはなりにくい。
一例として、筋肉を中心に考えた時の、症例を書いてみる。
四十肩、五十肩はなかなか治りにくい、レントゲンで見れば肩関節の骨の位置が多少正常な位置からずれていたり、それすらもなく原因不明で、時間を費やすことで自然に治すことが多い。西洋医学では、痛いところに痛み止めの注射をしたり、痛み止めの飲み薬、痛み止めの湿布をしたりする。
この四十肩、五十肩の原因を、筋肉を中心に考えると、40、50歳になり社会で重要な立場になると、付き合いで胃に負担をかけたり、飲み過ぎて肝臓が弱ったり、過食で膵臓に負担がかかったり、ストレスで脳が疲れたり、脂物の食べ過ぎで胆嚢が疲れたり、長い時間をかけて徐々に内臓が弱る。
すると、その内臓に対応する筋肉も弱り、本来の筋肉の動きが出来なくなる。上記の、胃、肝臓、膵臓、脳、胆嚢に対応する筋肉はすべて肩関節を動かすのに必要な筋肉であり、その一つの筋肉の異常が、肩の動きを束縛し、四十肩、五十肩を発生しているだけである。このように考えると、きちんと原因があって症状が出ているだけであるから、治すことも簡単である。
